お葬儀は故人様との最後のお別れの儀式。心穏やかに故人様の冥福をお祈りするためにもマナーを守って参列してください。
よほど親しい間柄でなかった場合は、お葬式前の弔問は遠慮するのがマナーです。親しかった場合も、以前は夜遅くても取りあえず駆けつけるのが良いとされていましたが、夜10時以降は遠慮するのが良いでしょう。
お葬式を控えたご遺族様は、家族を亡くした悲しみの中で、忙しく準備をしている最中です。そんな時に電話をかけてお悔やみを述べるのは、非礼に当たることです。お葬式の際に直接お伝えするか、参列できないときは弔電を打ちましょう。
葬儀前の喪家は、想像以上に忙しく、遺族も疲れています。そこへ長居をするのはマナー違反です。線香を手向けた後は、そうそうに引き上げましょう。
逆に、ご近所だったり、家族ぐるみのお付き合いだった場合などは、何か手伝えることがないかを伺って、細々としたことを進んでお手伝いしましょう。
故人様との対面を自らお願いするのは配慮に欠けます。ご遺族様から促された場合のみ対面し、線香を手向けます。
開始時間の案内通りに到着するようにしましょう。読経や弔事の最中に着席するのはできるだけ避けてください。
もし、やむを得ない事情で遅れてしまったときは、遅れたお詫びを述べ、焼香をさせてもらいましょう。
すでに受付に人がいなくなってしまった場合は、香典を直接遺族に手渡すか、遺族の前で祭壇に供えます。
結婚式では新札を使用しますが、お葬式では逆に失礼とされています。古くからの考え方で、新札を使うということは「前もって死を予期して用意していた」「待っていた」とされますので、注意しましょう。
もし、新札しか手元にないという場合は、折り目をつけてお包みしましょう。
お葬式では、親しい間柄でない限りは、遺族に挨拶するのは控えます。
あなたが参列したということが、弔意を表したということになりますので、無理に遺族を探して声をかける必要はありません。遺族と親しかった場合でも、長話をするのは控えましょう。
遺族にゆっくりとお別れをさせてあげるためにも、お悔やみの言葉は、手短に述べるのが基本です。
これは、最も配慮に欠ける行動です。くれぐれも悲しみを増長させるような言動は控えましょう。
また、ご遺族様の感情に訴えるようなオーバーな表現も慎みましょう。
お葬式では、お知り合いに会うこともあるかと思いますが、仕事の話や近況など、世間話をするのはマナー違反です。
お葬式の場所は、同窓会ではありません。ご遺族様への最低限のマナーとして、私語は斎場を出た後からにしましょう。
大きな声を出している方もたまに見受けられますが、場をわきまえていないとみられてしまいます。
参列の際は、必ず電源を切るか、マナーモードにしましょう。葬儀の雰囲気を壊すような着信音が鳴らないように、細心の注意を払いましょう。
「マナー」は「規則」ではありません。
心を痛め心身共に疲弊しているご遺族様をはじめ弔問に訪れた方達が、互いに相手を思いやって自然に生まれてくるものです。
お葬式中のマナー、ご遺族に対するマナー、「自分は大丈夫」と思っていても落とし穴はあちこちあるようです。